どうも幼児向け音楽教育の手法を採り入れているらしき、大人相手のコーラス教室(区営の集会所行事)で、≪リズム・カノン≫なるものを教わって来た。概念はなんとなく解るが、実際に数十人が2グループに分かれて指導された通りにやってみても、さっぱり面白味が感じられなかった。
講師の真似をするのに精一杯で、カノンを楽しむ余裕が無かったのかも知れない。尤も、今までの合唱でも、声部でリズムの重ね合せは珍しい事ではなかった。それを1曲全体に適用して、先行声部のリズムを他声部が一歩遅れてなぞっていくのが≪リズム・カノン≫であるらしい。
と言っても、通常の輪唱のように、同じ歌詞で追いかけて歌ったわけでもない。一定パタンのヴォカリーズ・パートに乗せてメロディー・パートが歌うという形だった。素人にはよく判らなかったものの、同時に歌い始めてカノンとなるように、両パートのリズムに工夫が為されているのだろう。
幼児向けなどと見くびってはいけない。馬齢を重ねるばかりで、そのレヴェルにも対応できていないのが実態かも知れないのだ。短時間のお手軽講座で解ることばかりではないとも肝に銘じよう。今日は≪リズム・カノン≫の片鱗に触れさせて貰ったただけなのだろう。