自然数(1,2,3、、、、と無限に続く整数の全体)における素数(それ自身と1とを除く整数では割り切れない整数)の出現には規則性が無いと言われている。素数の数値には限界が無く、いくらでも大きい素数があり得るが、それらをすべて計算する方法は無い。大きい素数を見付けだす作業は、試行錯誤である。
規則性が無く、予測できないという点から、超越数を連想する。円周率(π)や自然対数の底(e)は、数値を小数で表示しようとすれば、規則性の無い無限に続く数字列となる:
π=3.1415926535897932384626433832795028841971693993751058209749445923078164062862089986280348253421170679821480865132823066470938446095505822317253594081284811174502841027019385211055596446229489549303819,,,,,,,
e=2.7182818284590452353602874713526624977572470936999595749669676277240766303535475945713821785251664274274663919320030599218174135966290435729003342952605956307381323286279434907632338298807531952510190,,,,,,
数値計算を行うときは、π=3.14とか、e=2.7182とか適宜の桁数の近似値を使う。
そこで、つまらない遊びを思いついた。これら超越数の数字列の小数点を削除し、適宜の桁までの自然数として見た場合、その中に素数がどれくらい現れるかに興味が湧いたのだ。例えば、π の場合、3とすれば素数であり、31も素数であるが、314は素数ではない。e の場合には、2とすれば素数であるが、27とすれば素数ではない。
前回同様、サイト≪素数判定機≫さんの力をお借りして200桁の範囲で調査した結果は次の通り:
π
38桁の自然数「31415926535897932384626433832795028841」は…素数の可能性が高い
6桁の自然数「314159」は…素数 (3314159、5314159も素数であるのは興味深い)
2桁の自然数「31」は…素数(勿論3も)
e
85桁の自然数「2718281828459045235360287471352662497757247093699959574966967627724076630353547594571」は…素数の可能性が高い
7桁の自然数「2718281」は…素数
3桁の自然数「271」は…素数 (勿論2も)
の両者についてのこの程度の結果を比較しても意味は無いとは思うが、それでも似通った傾向にあるのは面白い。