ニューイヤーコンサートと銘打ったミニコンサートに行って来た。テノールとピアノで45分ほど、入場料500円であった。毎月1回の歌の会で講師をしているピアニストさんが一所懸命に宣伝したので、義理で聴きに行ったようなものだった。
とても素晴らしいテノールだとの触れ込みだった。オー・ソレ・ミオ、サンタ・ルチア、赤とんぼ、荒城の月、エーデルワイス、ウィーンわが夢のまち、などを歌ったが、直ぐに、平凡な歌手で、プロ未満だと判った。
しかし、お客さんはみんな感心しながら聞き惚れていた。確かに、普段身近に聞く歌声に較べれば凄い美声ではある。それで十分なのだろう。料金に鑑みれば、あまり欲張るのも非常識だ。
小休止の後、唱歌「冬景色」を材料とした歌い方の講習会となり、様々な基礎的アドバイスに基づく発声練習が行われた。驚いたことに、先ほどの平凡なテノールさんが俄然精力的な教師に変身した。特に変わったことを教えるわけではないが、教え方が上手だと思った。素人の受講生がなるほどと納得するように模範を示し、真似させる。