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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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植物学者・藤井健次郎 ~ 文化勲章 ~ 文化功労者

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植物学者・藤井健次郎の業績とされる≪染色体のらせん構造≫(   藤井健次郎 ~ 染色体二重螺旋構造 ~ DNA二重らせん )の真相を解明するべく、素人にも手の届く資料を漁ってみた。結果的には殆ど収穫が無かった。「植物学の百科事典」(丸善 2016/06)には言及があるが、その学説の内容や評価には触れていない。
 
藤井は、論文発表には熱心でなかったことでも知られているとのことだが、≪染色体のらせん構造≫説ぐらいは、論文の形で発表したものと思われるので、いずれ閲覧できることを期待しよう。
 
調査の副産物として、エピソードをひとつ記録しておこう:
 
藤井は、先の大戦中、山梨県の農家に疎開した。同じ農家に牧野富太郎も疎開した。両碩学は東大植物学研究室の関係者がリヤカーで運んだ。藤井は倉へ、牧野は蚕室へ住み込み、研究を続けた。藤井は1950年に文化勲章を受けた。牧野は1957年に受けた(同年1月に死去したので、追贈)。
 
現今、文化勲章は既に文化功労者に選ばれている者から指名される慣例になっているが、藤井は文化勲章の翌1951年に功労者となっている(牧野も同時)。知らなかったが、この年、功労者制度が施行され、当時存命の勲章受章者全員を改めて功労者に指名したものらしい。年金は文化勲章には付随せず、功労者として受け取るものとのことだ。

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