当「愛唱会」は発足満十周年を迎えている。メンバー6人で出発し、以後その人数を超える事は無かった。常時消滅の瀬戸際に立たされ続けて来た。まだ存続することが奇跡のようだ。当初目的とした施設訪問コンサートのボランティア活動は、十年目の今年に入って漸く実現したものの、来年以降の見通しは立てにくい。
相変らず絶滅危惧種であり、その直接の原因はメンバーが十分に揃わないことだ。そのまた原因はというと、心当たりはいろいろあるが、要するに事業家の素質に欠けるのだろう。もうジタバタする時期は過ぎた。後は、自然体で成り行き任せとしよう。
苦労している零細合唱団を尻目に、景気の良いプランをぶち上げる音楽業界最大手企業○マ○の記事が昨日(2016/12/29)の日経新聞に載っている:
≪○マ○、音楽教室テコ入れ シニア向け合唱教室増やす
音楽教室最大手の○マ○が~2017年6月から国内の2割超に当たる800会場でシニア向けの合唱教室を始める。ハーモニーやステップを混ぜながら、合唱を楽しむ事に主眼を置く。主力の子供向けは生徒数の減少が続く。~音楽を楽しむシニアの需要を開拓する。
名称は「青春ポップス」。~今秋から中部圏の約70会場で試験的に運営していたが、需要が見込めると判断、全国で本格展開に乗り出す。
主要顧客層は50代後半から60代を想定。楽器や教材はないが、映像を見ながら、発声やハーモニーなどを練習するほか、講師のエレクトーンの生演奏にあわせて合唱する。~
懐かしの歌を合唱して、社交の場としての活用も見込む。友人4人と通う~さん(62)は「同年代の参加者と若い頃の懐かしい曲で盛り上がれて楽しい」と喜ぶ。
基本料金は1回90分の授業が月2回で税別月額3500円。ピアノなどの楽器の専門的なレッスンを受ける子供向け教室の月額6000円(1回60分の授業が月3回超)や、大人向け教室の月額7500円(1回60分の授業が月3回)に比べ、割安に設定する。~≫
名称は「青春ポップス」というところは、当会のレパートリーとあまり競合しないが、主要顧客層を50代後半から60代と想定しているのは、当会の狙い目とかなりダブる。有力企業が需要調査分析を行った末の事業計画だから、的を外してはいないだろう。当会は、「青春ポップス」という的を当てていないのだ。無い物ねだりはやめよう。