メールマガジンに次のような見出しが躍っていた:
≪2万乗せが近づく株価、「掉尾の一振」期待高まる/新日鉄住金、千里眼でみた来期の風景≫
【日経電子版マーケット 2016/12/21】
「掉尾」は偶に見掛ける古風な表現で、「掉尾を飾る」などと言うが、「掉尾の一振」は初見だ。早速、検索してみた:
≪とうび(ちょうび)のいっしん:主に株式相場で使われる用語で、年内最後の取引日である大納会に向けて株価が上昇する「年末に起きる株高」のこと≫(金融経済用語集 -iFinance)
『大辞林第三版』によれば、「掉尾」とは尾を振ることで、“事の終わり”を意味すると言う。何故そんな意味になるのか不可解だが、とにかく「掉尾を飾る」は意味を成す。しかし、「掉尾の一振」は余りピンと来ない。同義語反復の観もある。
とは言え、株用語として定着しているらしいから、覚えておこう。“とうび”は慣用読みで、本来は“ちょうび”であることを教えられたのは、思いがけない副産物。
繰り言になるが、「掉尾」が“事の終わり”や“物事が、最後になって勢いの盛んになること”を意味するようになるプロセスを知りたいところ、解説サイトが見当たらない。
ちなみに、本日の東証株式市況は、野村証券さんによれば、日経平均株価 19,444.49(*大引) -50.04、TOPIX 1,544.94 (15:00)-7.42 だそうだ。「掉尾の一振」は、あるか。