久し振りに副都心のランチタイムコンサートに行って来た:
第433回 赤と黒~メゾソプラノ×バリトン 中低音の魅力
メゾソプラノ野田千恵子/バリトン岩田健志/ピアノ矢崎貴子
Aプログラム12:05~
1 ハバネラ~恋は野の鳥 ビゼー≪カルメン≫ [野田]
2 みみずく 三好達治/中田喜直 [岩田]
3 祭りもどり 北原白秋/平井康三郎 ≪日本の笛≫から [野田]
4 ぬしは羊飼い 同
5 お手をどうぞ モーツァルト≪ドン・ジョヴァンニ≫から [二重唱]
Bプログラム12:35~
1 見果てぬ夢 ミッチ・リー≪ラ・マンチャの男≫から [岩田]
2 私の心はあなたの声に花開く サン=サーンス≪サムソンとデリラ≫から [野田]
3 無慈悲な神の命ずるままに ヴェルディ≪オテロ≫から [岩田]
4 それで私なの? ロッシーニ≪セヴィリャの理髪師≫から [二重唱]
野田は上手に歌っているが、声量が物足りない。その歌声が、派手に強弱を付ける矢崎のピアノに掻き消されそうになる。事情があって、きょうは声を抑えていたのだろうか。いずれにしても、事前の打ち合わせをしっかりしておけば顧客満足度がもっと高かったろうにと惜しまれる。
矢崎がA5「お手をどうぞ」を解説した中で、メゾソプラノの野田が、通常はソプラノ役のツェルリーナを歌うと言った。言外に野田は高音域も得意であると仄めかしたように思われる。そう言えば、B4「それで私なの?」で野田は最後に高音を聴かせたし、途中ではコロラトゥーラの技巧を発揮していた。もっとも、このロジーナはメゾソプラノの役らしいが。