先だって地域の集会施設で室内楽コンサートが行われると聞き、演目など内容をチェックしようとしたが、あまり具体的には判らなかった。それでも、何となく我が好みに合いそうな予感がして、昨土曜日の朝、いそいそと出掛けた。
施設の玄関ロビーに椅子を並べた、肩の凝らない雰囲気の会場に、概ね高齢者が数十人収まった。セッティングが簡素な割には厳かな進行管理で、事務司会の先触れ、儀式司会の登場、その紹介による≪私どもの理事長≫のご挨拶があった。“何の”理事長なのか全く不明であった。
のんびりやって来る近所の人達を待って開始時間を遅らせたりしたこともあり、開演が十五分ばかりずれこんだ。出演者は親子三人の弦楽アンサンブルであった。プロフィールによれば、お三方ともプロで、特に母親(ヴァイオリン)と息子さん(チェロ)は現役である。
母親が仕切り役で、息子さんが解説の一部を担当していた。彼は二十代半ばで、これから博士課程に進むという。優秀な息子さんを世に送り出そうとの母親の意気込みが微笑ましかった。と言っても、彼の方はTVなどで演奏活動しているらしいから、既に実力は認められているのだろう。
父親はヴィオラのほか、笛なども奏するようで、温和な雰囲気が滲み出ていた。妻と息子の脇役に徹しているようである。とにかく、弦楽アンサンブルを組む三人家族による演奏は、母親の話し上手もあり、一時間余り寛いで聴くことが出来た。
夢のワルツ 島根恵
ヴァイオリンとチェロのためのソナタ第3番 クロイツェル
無伴奏チェロ組曲 1番アルマンド バッハ
魔笛の主題による七つの変奏曲 ベートーヴェン
こもれび 島根恵
音楽の冗談 アレグロ モーツァルト
音楽の冗談 アダージョ・カンタービレ 島根朋史
クリスマスメドレー
第九交響曲より ベートーヴェン
きよしこの夜
「音楽の冗談 アレグロ」は、説明によれば、二人の奏者が楽譜の頭尾から同時に弾きはじめる遊びの曲だというのだが、それならば当ブログでも過去に取り上げたことがある(ジュニアオーケストラ~広報宣伝コンサート~鏡カノ... 2015/9/28(月)、鏡のカノン~~~対称性~~~トベラ 2009/1/27(火))。