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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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科学者ミュージシャン ~ 音楽の効用 ~ 科学誌ネイチャー

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地球科学の中の物理系に属する古地磁気学を専攻する大学教授が、学生時代に生物学を履修しなかったり、化学の単位を落としたりしていたことを告白(後悔)しつつ、実は授業をサボって“音楽三昧(オーケストラ)していた”という随筆を読んだ:
 
イメージ 1
大気海洋研究所ニュースレター 
OceanBreeze No.23, 2016.10
研究人生よもやま話[16] ≪音楽三昧≫(山崎俊嗣教授)
 



先生は、音楽三昧そのことについては後悔するどころか、今に至って大いに有益であると力説する:
 
“よい合奏をするためには創造力と協調性が必要で、これは研究航海にも通じる~著名な科学者には楽器を弾く人がたくさんいます。音楽をする科学者は生産性が高いという説すらあるようです(2014年の科学誌ネイチャー vol.510,pp.177-179)~音楽でなくともリフレッシュできる何かを持つことをお勧めします。”
 
そこで、該当の記事を捜して見た:
 
Science and the arts: Rock andresearch
Scientists who moonlight as musicians getmore from a gig than a fistful of
cash. Karen Kaplanイメージ 2
 
そこには、音楽と科学の二足の草鞋を履いた成功者の事例が紹介されている。科学誌の性格上、音楽(主として演奏)することが研究生活にとって有益であることを述べている。
 
音楽(孤独な趣味ではなく、仲間との舞台演奏)は、研究疲れを癒すと言う常識的な効能があるばかりでなく、直後に研究上の隘路を打開するアイディアがひらめくこともある。投稿論文がボツになったり、資金申請が却下されたり、任期更新を拒まれたりといった不遇に際しても、再起のエネルギーを与えてくれる。音楽と科学とは根底に共通の原理がある、などなど。
 
この投稿自体は科学論文ではないが、音楽家(いわゆるミュージシャン)としても活動している研究者は、そうでない人達よりも、論文や発明・特許において優っているとの説を紹介している。起業家や特許取得者には、芸術に親しむ人が断然多いとの調査結果もあると言う。
 
音楽との生涯の付き合いは、仕事上の独創性に資する。だから音楽を趣味にする、というのでは味気ない話に堕する。

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