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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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植物園市民セミナー ~ 植物工場の今 ~ 将来性

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巣鴨の豊島市場で年に一度の市場祭があったので、朝からいそいそと(自転車で)出掛け、柿を1箱買って帰った。スーパーで買うより、1個当たり40円ほど安いかも知れない。ささやかな生活防衛の努力だが、我ながらミミッチい。
 
その後直ぐに教養モードに切り替えて、セミナー会場に急いだが、半時間ほどの遅刻:
 
93回小石川植物園市民セミナー「植物工場における作物生産」
≪ 講師:東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 矢守航准教授
植物工場は、光や温度、湿度、CO2濃度、肥料など、植物生育に必要な要素を自動制御して、播種から栽培、収穫、出荷までを計画的に行うことで、高品質のまま収穫量を増大できる未来型の農業です。
矢守先生は、光合成の環境応答メカニズムの包括的な解明に向けた基盤研究と、光合成と物質生産の強化を目指した応用研究、さらにその一環として植物工場における作物栽培技術の開発に取り組んでおられます。
植物工場における植物生育の特徴や高付加価値野菜の生産に関する技術開発・研究トピックスなど、植物工場についての最新の成果を、学術的背景を含めてご紹介いただきます。≫
 
植物個体の成長の基礎である光合成のお浚いも、老脳には結構新鮮味を感じた。細胞の中の葉緑体の中のストロマとチラコイドという2種類の“工場”のお話は初めて聞いた。
 
オランダの大規模な自動化植物工場の動画には、現実はここまで進化しているのかと驚かされる。我が家の食卓にもオランダ産パプリカがよく登場するが、日本まで運搬しても採算が取れる生産性の高さを実感した。
 
普通のイチゴの15倍ほどの重量にまで肥大させた巨大イチゴにも目を瞠る。外見から、明らかに複数のイチゴを合体成長させたことが見て取れる。その茎(果柄と言うのかな)が相応に太い所を見ると、いわゆる帯化現象を利用したのではないかと想像される。
 
余興に、矢守先生が昨夜から“作った”特別のバラの花2本が会場内回覧された。白バラに色水を吸わせて3色に作ったものである。Q&Aで、染料は何を使ったのかと実務的なことを訊かれ、百円店で買った食用紅などだと答えていたのが、面白い。
 
植物工場製の食料が人類を養う時代は当分視程に入らないだろうとの将来見通しが印象的だった。

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