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ボブ・ディラン ~ ノーベル賞 ~ポピュラー音楽賞

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いわゆるシンガー・ソングライターのボブ・ディランにノーベル文学賞の授与が決まった:
 

≪ボブ・ディラン氏にノーベル文学賞
シンガー・ソングライター 「詩的表現を創造」日経ニュース 2016/10/13 20:23

スウェーデン・アカデミーは13日、2016年のノーベル文学賞を米国のシンガー・ソングライター、ボブ・ディラン氏(75)に授与すると発表した。ポピュラー音楽の作者がノーベル文学賞を受賞するのは初めて。スウェーデン・アカデミーは授賞理由を「偉大なアメリカの歌の伝統のなかで、新たな詩的表現を創造した」と説明した。≫イメージ 1
 
この件について、世界中で数億人が論評しているのではないかと思うと、入力意欲も萎えそうになるが、当ブログでも過去に登場した人物であるから(長田弘/アメリカの心の歌expanded edition~ボブ・ディラン~勝手に親しみ 2013/3/6())、先ずは祝意を表する。
 
ところで、彼への文学賞授与は、ノーベル賞の権威をますます貶めるものだと思われる。大体、自然科学系の賞に較べて、文学賞、平和賞および経済学賞は、客観的な選考基準があり得るのか疑わしい。
 
これらの分野における業績を評価する立場の人達には、それぞれに基準があるだろうが、それらは各人の思想、信条、宗教、言語、価値観、趣味などに大いに依存するだろう。複数の評価者の判断を平均すれば妥当な選考結果が得られるという保証はない。
 
そもそも、優劣の序列付に馴染む分野であるのか、疑問である。単なる人気投票と考えるならば、何も目くじら立てることも無いが。
 
さて、肝腎の授賞理由であるが、「偉大なアメリカの歌の伝統のなかで、新たな詩的表現を創造した」と抽象的な表現で、門外漢には解らない。したがって、このことが特別に価値の高い業績であると理解することは困難だ。
 
原文あるいは全文を読まずに論評するのは愚かしいかも知れないが、“偉大なアメリカの歌の伝統”とは、一種の先入観(刷り込み)ではないか。“アメリカ”を“朝鮮”に置き換えた観念も許されるのか。“新たな詩的表現を創造した”人は無数に存在するのではないか。
 
結局は、ボブ・ディランが「歌手」として高い評価を獲得したことが授賞決定を後押ししたのだろう。その高い評価の源泉が彼の作詞(詩作)にあると判断したのか。
 
当方の知る彼の歌は、“Blowin' inthe Wind(風に吹かれて)”だけである。この歌は大いに気に入って、英語の歌詞を全部覚えたものだ。今では殆ど忘れてしまったが、内容的に優れていると思った。したがって、彼には詩作の才能が有ると思うが、ノーベル賞ものか、、、、。
 
≪ノーベル・ポピュラー音楽賞≫を創設するべきではないか。

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