築地市場豊洲移転問題が予想外の展開となりつつある。前回(ル・モンド~日本メディアの盲点~具体的論... 2016/9/2(金))これに論及した際には、移転先の土地汚染の実態調査の結果が出ないうちは移転を最終決定できないという論理が支配的だった。
その後、完成施設地下の汚染土排除後の盛土不実施と空間存置が明らかとなり、俄然こちらの方に関心が集まっている。当局による従来の説明と異なる現況が様々な疑惑を招いていることになる。
土壌あるいは地下水の汚染に対する技術的な対処は、さほど難しいとは思われない。盛土であろうが、地下空間であろうが、対処は可能だ。コストは別として。
結局、豊洲への移転の決定や、計画・設計・契約・施工の過程について、改めて調査、検証を要する雰囲気が醸成されつつあり、新知事さんが仄めかした移転の半年延期程度では収拾がつかないようだ。
これは、ひょっとして、彼女の描いた筋書き通りなのではないか。つまり、彼女は問題の地下空間などの情報を早くから入手していたのではないか、と想像される。だとすると、なかなかの策士ではないか。尤も、いわゆるブレーンの存在も無視できない。
当方は勉強不足を否定でいないのだが、そもそも、有害物質まみれの土地をなぜ東京都が買い取ったのだろうか。騙されて汚染土地を掴まされたのか。騙したのは誰か。取得後に汚染が発覚したとして、除染費用は騙した売主が負担したのか。
汚染地に、選りにも選って生鮮食料の流通施設を建設するなどという非常識な決定をなぜ都民は阻止しなかったのか。などなど、不思議なことだらけだ。