区営歌声喫茶は参加無料だが、飲み物1杯50円のサービスがあり、これが事実上の参加費だと心得て有難くお支払する。お役所のお仕事だから、現金の取り扱いは厳格で、受付で飲み物券を現金引換えで受け取り、会場で券を現品に交換する。参加者の年齢層に相応しく、現品交換を忘れる人もおり、散会時に事務局が払い戻しの注意喚起をするという親切ぶりだ。
リクエストされた曲の中には、当方に馴染みの無いものも当然に含まれるから、暫時声休めをすることになる。休む必要の無いときには、皆さんの歌うのを聴きながら適当に調子を合わせる。昔の歌謡曲の場合にはこれで足りることが多い。原曲に関わりなく即興でメロディをでっち上げてもあまり不自然に聞こえない所が面白い。
その手法も新しい歌には通用しないことが多い。リズムやメロディーが伝統的でなく、言葉割りも奇を衒ったものが好まれるからだ。そんな歌でも器用に歌いこなす御同輩には脱帽だ。しょっちゅう耳にしたり、カラオケの場数を踏んでいたりで、キャリアの功と言うべきか。