毎日習慣的に気象庁のサイトで気温を見ていて、ついでに降水量も見ることがあった。大雨の時は過去の記録など参照して好奇心を満たしたりした。湿度や気圧もたまに見ることがあり、天気の変り目には常識通りに上がったり下がったりするのを確認して感心したものだ。
最近気が付いたことで、夏場は気圧が恒常的に低い傾向がある。始めのうちは、やけに低気圧が続くなあと思っていたが、どうもそうではないようだと気が付いた。
義務教育で、気圧の標準値は1013mb(ミリバール)と教わり、日常的にはこれを中心として上下するものと覚えていた。しかし、高気圧、低気圧は、周囲の気圧との相対関係で定義されるということを失念していた。つまり、1013mbより高い低気圧や、低い高気圧もあるということだ。
高温のガスは軽く、低温のガスは重いという常識により、夏場の平均気圧は1013mbより低いのではないかと過去のデータを拝見したところ、まさにその通りであった:
東 京 気圧(hPa)
平年値 年 平 均 値
(1981~2010)
1011.4 | 1013.4 | 1009.5 | |||
1011.2 | 1013.6 | 1009.3 | |||
1011.0 | 1013.9 | 1009.6 | |||
1009.9 | 1013.9 | 1009.0 | |||
1007.7 | 1012.9 | 1009.8 | |||
1005.1 | 1012.8 | 1009.7 | |||
1004.5 | 1012.8 | 1009.3 | |||
1005.9 | 1013.2 | 1008.7 | |||
1008.7 | 1013.2 | 1009.6 | |||
1012.2 | 1013.2 | 1011.2 | |||
1013.7 | |||||
1012.5 | |||||
年 | 1009.5 |
先ず年間の平均気圧の推移を見たところ、上表の左端のようになっていた。三十年間の平均値であるが、これを見て新たな疑問が湧いた。年平均値が1009.5hPa(ヘクトパスカル)であり、1013からかなり外れている。
しかし、これは海面補正して考える必要があると気付き、チェックしたところ、海面平均値は1013.9となっていた。その差は4.4である。暗算した目安よりも5割ほど大きめだが、気温の影響などもあるだろうから鉾を収めよう。
気象庁の東京・地上気圧データは、1951年から記録されている。一見して年平均値の推移に波の有ることが判る。例えば、上表の中と右端を比較すると、最近10年間は低気圧傾向にあった(あるいは、50年代は高気圧傾向にあった)と言える。