モノグサな性分ながら、植物の成長ぶりを眺めるのが好きで、日常生活の廃棄物である種子を土に埋めたり水に漬けたりして観察する癖が付いている。狭庭の塀に引っ掛けた小さな鉢に昨年発芽したナツミカンが頼り無げに生きており、枯れもせず徐々に成長している。
たまに近寄って様子を確認する。二月ほど前だったか、その葉の異常に気が付いた。よくよく見れば、小さな芋虫が少なからず取り付いており、葉を殆ど食い尽くしていた。短時日の間の出来事だったと想像する。
黒地に黄色い首輪、赤い斑点が特徴だったように記憶するそれらの虫を払い落としたが、見るも無残な幼いナツミカンの幼木が生きながらえるか心許なかった。幸い本体は無事で、その後新しく葉を伸ばし始めた。
今朝その様子を確かめに近寄って見ると、新葉にクリーム色の丸い粒が幾つも付い
ていた。常識的に蛾、蝶類の卵と判断された。粒は葉にしっかり付着しており、こそぎ落とさねばならなかった。前回の食害の痕の残る葉(下の方)には一つも付いていなかった。虫さんも利口なのだなあ。
二 階のヴェランダに引っ掛けてあるもう一つのナツミカンの鉢も気になり、見に行くと、ちょうど芋虫が活動中であった。庭で見たのとは別種と拝見した。排泄物と思しき黒い煤状粒子も目に付く。写真の出来が良くないが、右上の方に二匹並んだ虫と糞らしきものが見える。![イメージ 2]()
割り箸で抓んで捨てようとするのだが、頑強に抵抗する。引き剥がせば、簾状の白い糸を引く。被害軽微な段階で処置出来て幸いだった。そろそろ大きい鉢か地植えに変える必要がありそうだ。後続の発芽種子が世話を待っている。