今季3つ目の株主総会に代理出席した。これまでのホテル宴会場での総会でさえ大袈裟だと感じていたところ、きょうは日本武道館で、知る限り都心では最大の集会施設だ。ロック系で1万人規模の音楽会を開いているのではないか。
開催通知には、最寄駅や会場までのアクセスが混雑することを予想してのアドヴァイスが記されている。余裕を持って出かけ、定刻10分前くらいに着席した。この会場に入るのは、二十年ほど前に有名政治家の国葬だか何かに動員されて以来だ。あれは真夏だったように記憶する。
いわゆるメガバンクの一角を占める大銀行グループだけあって、実に立派な総会だ。大規模ながら、寸分の齟齬も見せず、総てが円滑に流れていく。運営に当たる管理者やスタッフは千人を下らないだろうと想像される。これを毎年繰り返すというのも無駄なように思えるが、システムとして確立していて、それ自体ひとつの経済活動としてGDPに貢献しているだろうから、敢えて縮減するインセンティヴは働かないだろう。
開会冒頭、“使用する言語は日本語とする”との言明には、さすが日本を代表する大銀行の国際展開を想起させられる。尤も、事業報告のヴィデオで最初に流れるのは英語の歌であった。
経営陣による報告、説明は通り一遍で、現今関心を呼んでいる企業不祥事、巨額損失、国債入札資格、Brexitの評価などの問題については一切触れられなかった。質疑に入ったところで退席した。表に出ると、既に開会後1時間になろうとしているのに、来場者の列が途切れることなく続いていた。手土産を貰って直ぐに帰る株主も数えれば、出席者数は1万人程度になるのだろう。
きょうは、ビートルズ来日50年の記念日に当たる。彼等もここでコンサートを開いたのだ(1966年6月30日から7月2 日)。記念すべき時、場所での総会に出席する機会を与えてくれた家人に感謝しよう。
瀧廉太郎の命日(1903)も忘れないようにしよう。