先般来気になっている、グルック作曲のオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」の全曲CD(ウィーン原典版)を借りて部分的に所々聴いてみた。
第1幕の序曲が、それと知らずお馴染みのメロディーなのに驚いた。第2幕の初っ端も同様。次いで、第3幕の出だしを聴き、一高水泳部歌「狭霧はれゆくあかつきの」の原曲であることを確認した。原曲捜しは、楽譜によって既にケリがついていたのだが(2016/1/6(水))、演奏を実際に聴いて安心した次第だ。
最初に登場するソリストは女性であった。ソプラノのように聞こえた。ところが、解説を見ると、これはオルフェオすなわち男性の筈である。改めてアーティスト紹介欄を見ると、メッゾ・ソプラノであった。男性歌手がいない訳でもないだろうに、何故オルフェオをメッゾ・ソプラノが歌うのか。
便利なウィキペディアを参照すると、≪登場人物:エウリディーチェ(ソプラノ)、オルフェオ(ウィーン版はカストラート、パリ版はオート・コントルで初演時はテノール。現代では、カウンターテノール、バリトン、メゾ・ソプラノが多い。)、愛の神(ソプラノ)≫とある。
オペラだから、声だけでなく、容姿も重要であり、だからこそオルフェオ役にはカストラート、オート・コントル、テノール、カウンターテノール、バリトンが起用されるのだろうと思うが、メゾ・ソプラノが食い込むのは何故だ。カストラートやカウンターテナーの女声まがいに拘るのも不思議だ。少年役でもないのに。