つい2,3日前に配信されたニュース・タイトル:
≪ 日経ニュースメール 6/17 夕版 http://www.nikkei.com/
━ 主要ニュース ━━━━━━━ 【マーケット】
◆外為17時 円、反落し114円台前半 日米株反発で持ち高調整
http://mx4.nikkei.com/?4_--_50237_--_219956_--_29 ≫
ギョッとしてニュース本体のURLをクリックした人が相当数いたのではないか:
為替概況 外為17時 円、反落し114円台前半 日米株反発で持ち高調整 2016/6/17 17:59
17日の東京外国為替市場で円相場は反落した。17時時点は1ドル=104円21~24銭と前日の同時点に比べ28銭の円安・ドル高だった。16日の米国株の反発を受け円売り・ドル買いが先行。~~~
9~17時の円の安値は104円84銭、高値は104円08銭で、値幅は76銭だった。
円はユーロに対しても反落した。17時時点は1ユーロ=117円18~22銭と前日17時時点に比べて3銭の円安・ユーロ高だった。対ドルでの円売りが対ユーロにも及んだ。~ ■配信元:日本経済新聞社 掲載記事の無断転載を禁じます。Copyright (c) 2016Nikkei Inc. All rights reserved.≫
時事常識があれば、数字の間違いだろうと想像するだろうが、それにしても真の数字は直ちには明らかではない。本文を読めば、“104円”を慌てて“114円”と誤入力したのだと判る。
権威ある日経のメールニュースでも、こんな誤報があることを肝に銘じなければならない。
ある誤報が紹介されている:
≪ある誤報 佐藤康宏 UP Number 524, June2016,
2016年1月24日の『日本経済新聞は、『國華』432号に掲載されて以来、長らく所在不明だった伊藤若冲の「孔雀鳳凰図」が、83年ぶりに発見されたと伝えた。しかし、これは誤報である。30年ほど前に私は~ある生命保険会社を訪ね、この対幅を見ている。そして、即座に贋作と判断したことを文章にも書いた。~≫
これは、UP誌連載の≪日本美術史不案内≫の第86回である。最近、美術ファン(や、そうでない人達)の間に熱狂的な関心を惹起した若冲の作品の贋作事情(の一端?)が簡潔に記されていて、そちらの方が面白いのだが、ここでは誤報がらみで引用した。
なお、当該贋作が先頃の東京都美術館の「若冲展」に陳列され、NHKも大きく取り上げ、誤報を拡散したと諌められてもいる。
さて、“長らく所在不明~83年ぶりに発見”は確かに誤報なのだろうと思われるが、佐藤先生による“贋作”判断が公知の事実であるとして、関係者は如何なる対応を取ったのだろうか。専門家の間でも判断が分かれ、“真作”派が優勢だったのだろうか。