一月ほど前、高折周一の「萬歳ダンス」（BANZAIDANCE）にふれた（高折周一 ～ 和洋調和楽 ～ 萬歳ダンス 2016/5/21(土)）。その時は、どんな曲か解らなかったが、所謂“かっぽれ”であるらしいと判明した。と言っても当方は、お座敷芸の一種かと思っている程度で、全く不案内だ。
≪音楽界≫の１９１４（大正３）年中頃の記事で、音楽が風紀上よろしくないと抑圧されるケースの特集があり、その１項目に『活惚は果して風俗壊乱なるか』として、次のように述べている：
≪本誌一月号に高折氏がバンザイダンスを公にした。之が為に此の号に限り平素より二千部増刊したのが皆な売切となった。
すると忽ち全国の各学校から大変な抗議が申込まれた。あんな風俗壊乱の曲を音楽教育会の機関雑誌に掲載するのは音楽の神聖を汚す物であると。～
私はバンザイダンスが風俗壊乱であるといふ理由を発見することが出来ぬ。≫
この記事のタイトル及び本文から、「萬歳ダンス」が“かっぽれ”を採譜したものであると推定した次第である。
改めて“かっぽれ”をネット検索し、動画も視聴したが、これはジャンル名ではなく、踊りと音楽を組み合わせた特定の演目であると認識した。したがって、その音楽も特定の曲及び歌詞を有すると理解した。