藝大の学生さんによる室内楽コンサートがあった。月例の≪藝大生による木曜コンサート≫シリーズは、以前は上野公園内の(旧)東京音楽学校奏楽堂で行われていたもので、現在耐震改装工事中につき、別会場で催されている。
『室内楽』 会場:台東区生涯学習センター2階、 ミレニアムホール
入場料:500円(当日券のみ)
◆マルティヌー:マドリガル・ソナタ | |||
Ⅰ Poco Allegro | ピアノ | 鈴木宏英(学部4年) | |
Ⅱ Moderato – Allegro | フルート | 田村桃子(学部4年) | |
ヴァイオリン | 日吉 麻優子(学部4年) | ||
◆ ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 ト長調 作品18の2 | |||
Ⅰ Allegro | ヴァイオリンⅠ | 安達優希(学部2年) | |
Ⅱ Adagio cantabile - Allegro | ヴァイオリンⅡ | 堀内星良(学部2年) | |
Ⅲ Scherzo, Allegro | ヴィオラ | 井上祐吾(学部2年) | |
Ⅳ Allegro molto, quasi Presto | チェロ | 三河 慶史郎(学部2年) | |
◆セホン:サン | |||
パーカッションⅠ | 吉田 開 (学部2年) | ||
パーカッションⅡ | 安倍 梨々子(学部2年) | ||
パーカッションⅢ | 難波 芙美加(学部2年) | ||
◆ボザ:アンダンテとスケルツォ | |||
Ⅰ Andante, Moderato | ソプラノサックス | 竹田歌穂(院2年) | |
Ⅱ Scherzo, Assez vif | アルトサックス | Chien Danny H (院2年) | |
テナーサックス | 中嶋紗也(院2年) | ||
バリトンサックス | 塩塚 純(院1年) | ||
◆リチャーズ:ア・ラ・カルト | |||
Ⅰ Coq au Vin, Allegro gallico | トランペットⅠ | 箕輪 瑠璃子(学部2年) | |
Ⅱ Paella Valenciana, Andante risottomarino | トランペットⅡ | 渡邉美優(学部2年) | |
Ⅲ Hungarian Goulash!, Presto zingaresco | トランペットⅢ | 犬飼伸紀(学部3年) | |
Ⅳ Sushi, Andante nippico-tipico | ホルン | 能瀬愛加(学部4年) | |
Ⅴ Lasagne Verdi, Moderato al dente | トロンボーンⅠ | 福澤優加(学部2年) | |
トロンボーンⅡ | 三原成美(学部2年) | ||
バストロンボーン | 根路銘 友理(学部2年) | ||
テューバ | 池田侑太(学部2年) |
楽器構成、曲風とも全く異なる5曲であった。マルティヌーによるマドリガル・ソナタは、当管理人の感覚では、いわゆる現代音楽だ。初っ端に持って来た所以だろうか。
セホンによるサンは、本日最も奇抜な音楽であった。太鼓、シンバルなどの打楽器を3人の奏者が共用する。時には二人協力して鳴らす。離れた場所におかれた楽器まで歩いて行ったりする。音だけでなく、演技性を強く意識した奏者の動作、特に暫しの静止・沈黙が特徴的だ。終り近くで仏事の“お鈴(おりん)”を思わせる音が効果的に鳴らされていた。楽器は何か判らなかった。
最後、リチャーズによるア・ラ・カルトは金管八重奏、結構親しみやすい曲だった。≪Ⅳ Sushi,Andante nippico-tipico≫は日本の鮨を標題にしているが、あまりピンと来なかった。つまり、日本を感じさせる要素に乏しかった。プログラムによれば、テューバは1本なのだが、ステージには大小2本登場していた。バストロンボーンと入れ替わったのかな。今となっては、トロンボーンが何本だったか、しかと思い出せない。