「メロドラマ」に、安っぽい恋愛ドラマのような意味だけでなく、クラシック音楽の1ジャンルを指す用法のあることを今日教わった。
≪大気海洋研究所ニュースレター OceanBreeze、No.21, 2016.2 、p.10
「ピアノと台詞が織りなす音楽の夕べ」の報告
~演目は、ピアノの演奏をバックに、朗読で物語が語られる「メロドラマ」という珍しい形式の2曲で、1曲目はチェコの有名な作家・詩人であるエルベンの詩にフィビヒが曲をつけた「水男」の本邦初演、2曲目はモーゼンタールの文にクーグラーが曲をつけた「モーツァルト」でした。連休の谷間で、聴衆は多くはありませんでしたが、ピアノと台詞が調和した「メロドラマ」の世界を堪能した夕べでした。≫
音楽がいわゆるBGMで、朗読或いは詩が主役となるようだ。ならば、劇音楽、映画音楽と同類とも言える。台詞の内容に相応しい音楽(メロディー)を付けるのだろうから、標題音楽でもあるのか。考えてみれば、「メロドラマ」と銘打たれていなくとも、結構聞いたことはあるようだ。
検索の副産物として、次のような情報も得られた:
≪東京大学大気海洋研究所(千葉県柏市)AORINEWS
2013年5月1日(水)夕刻、厚生委員会の主催によるコンサートが講堂にて開催されました。演奏はソプラノと朗読を古市善子さん、ピアノ伴奏は木暮淳子さん。曲目はシューベルト、ツェムリンスキー、シュトラウスの歌曲に続いて、フィービッヒとエルベンによる、メロドラマ「クリスマスイブ」。メロドラマというと昼過ぎにテレビで放映される安っぽい恋愛もののようですが、実はジャンジャック・ルソーが始めた台詞と音楽によるれっきとした芸術作品です。日本ではほとんど演奏されることのないこのジャンルの音楽を含め、しばし楽しい夕べを過ごしました。≫
お堅い名称の研究所ながら、福利厚生の一環として、芸術の香り高いイヴェントが定着しているようだ。できれば鑑賞させて貰いたいところだが、如何せん遠い。その所為もあるのだろうか、聴衆は、≪ニュースレター≫にあるように、また、写真にも見るように、少ない。勿体ないことだ。