きょうは、普段よりも足を伸ばして午後のコンサートに行って来た。
初めての会場で、ホールに着くまで、正しい道を辿っているのか自信が無かった。校門の守衛さんに訊ねたのだが、こちらが正確なホール名称(明治学院大学白金キャンパスアートホール)を言えなければ教えて貰えない雰囲気であった。結局、建物内で再度場所を訊ねて漸くホールを捜し当てた:
≪ 明治学院コンサート・シリーズ 第80回 ≪ゴルトベルグ全曲≫
テレマン/カノン風ソナタ第一番ト長調(二つのヴァイオリン)
≪半澤氏による解説≫
プロコフィエフ/二つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 作品56
≪休憩≫
バッハ/ゴルトベルグ変奏曲BWV988(アリアと30の変奏曲)
(D.シトコヴェツキの編曲による弦楽三重奏版)
バッハ晩年の超大作ゴルトベルグ変奏曲を、世界的に評判の高いD.シトコベツキ編曲の三重奏編曲版で,全曲演奏します。原曲はチェンバロですが、異なる声部の交代、協調、対抗といったドラマは、3人の弦楽器で聴覚的にも視覚的にも分かりやすくなります。ロシア=ソビエトの作曲家プロコフィエフの一つの魅力も、バッハに通じる音楽の「幾何学的」な面白さでしょうか。理想的音響、豊潤な響きの140席アートホールで。
真野謡子まの・ようこ(violin)
福田理貴ふくだ・りき (violin/viola)
半澤朝彦はんざわ・あさひこ(cello) ≫
何れの曲目も馴染みは無いのだが、「ゴルトベルグ変奏曲」という曲名に何故か神秘的な響きを感じて、昔から関心があり、しかし、一度も聴いたことが無かった。解説を読んだことも無かったので、全く予備知識は無かった。きょうは、それを聴くのが目的であった。
演奏に約1時間を要する大作であると解説されて些か怖気づいたが、プログラムノートの“アリアと30の変奏曲”から、平均2分程度の小品の集りと知り、何故か安堵した。半澤氏によれば、心地よいBGMの趣もあり、お眠りになる人もいるとのことである。当方、折角の機会に眠ってしまってはつまらないので、30の変奏曲を数えることにした。曲のつなぎ目くらいは解るだろうから、1曲ごとに印を付けることにした。後半に入ると、俄然あくびの回数が増えて来た。尻上がりに増える。あくびをかみ殺したりしながら何とか最後の拍手まで持ちこたえたのはよいのだが、我が計数では、“アリアと31の変奏曲”になってしまった。最後の速い曲と、これに続く緩やかな曲は合わせて1曲なのか。
と、ここまで来て、念の為ウィキペディアを参照したところ、“32小節から成るアリアを最初と最後に配置し、その間にアリアの32音の低音主題に基づく30の変奏が展開され、全部で32曲となる”と記されており、我が計数に誤りの無いことが判った。
いずれにしろ、CDを借りて確認しよう。