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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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豊かな日本語~無理な衝突~的確な読解

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ニュースの見出しは簡にして要を得なければならない。読む方にも豊かな想像力が期待される。かくて、新聞の見出しを通覧するだけで世の中の動きを概略把握することもできる。
 
と思っているのだが、こんな微妙な見出しに出会った:
 
飲酒や「無理な衝突」に厳しい目
 
自動車の運転に関する記事であると思われる。とすると、“飲酒”に厳しい目が向けられるのは当然であり、全く疑問は無い。
 
だが、「無理な衝突」とは何だ。カギカッコで括られて強調されているところがミソなのかとも想像されるが、要領を得ない。無理な「追い越し」などスムーズに読み進められる被修飾語はいくらでも思い付くが、無理でない「衝突」があるのか。豊かな想像力を以ってしても不思議でならない。
 
表現を誤ったのではないかとも思われたが、本文を読み、兜を脱ぐことに:
 
≪「祭りのやま行事」の安全対策委員会が昨年、市内の児童生徒を対象にアンケートを実施、その結果、祭り参加者の飲酒を厳しい目で見ていることが分かった。また、「やま」と呼ばれる曳山(ひきやま)を無理に衝突させることを自粛するよう求める意見も出されるなど、祭りの在り方に一石を投じる内容となっている。≫
 
そもそも自動車運転の問題ではなかったという次第。“飲酒”と“衝突”の2語で意識も想像力も自動車に閉じ込められたのだ。読み手としては大いに反省しなければならない。書き足らざる見出しに責任を転嫁しては、己の向上心を捨てることになる。
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