近くの博物館で教養講座があると聞き、散歩がてら出掛けた:
東京大学総合研究博物館総合研究博物館小石川分館(1階受付前集合)
講師:高山浩司
(ふじのくに地球環境史ミュージアム准教授/植物系統進化学)
入場:無料(事前申込不要)
建築博物教室第8回 植物のアーキテクチャ―――いのちを繋ぐ種子のかたち
日頃、手の届くところに果実や種子があれば採集する癖のある当管理人にとっては、“猫に鰹節”のタイトルだ。高山先生が取り組んでいるテーマは、小笠原諸島の植生らしい。種子一般のお話よりも、小笠原の現地調査が詳しく、面白かった。
特に、全くの無人島である南硫黄島(国立公園区域からも外されて立ち入り禁止となっている最も厳しい自然保護区域である。)の現地調査(2007年)の記録ヴィデオは印象に残った。NHKで何度か放映されたそうだが、今後は、ふじのくに地球環境史ミュージアム(明2016年3月開館予定)でしか鑑賞できないらしい。今回も記録全部ではなく、冒頭の10分程度のチラ見であった。
オガサワラオオコウモリがタコノキの実を食べる様を見せられると、コウモリが哺乳類であることを納得する。タコノキの標本の陰に、これを食害する外来動物クマネズミの剥製をさり気無く置くアイデアは秀逸だ。注意喚起されるまでクマネズミに気付かなかった。
地上最大の種子オオミヤシの実物に触らせて貰ったのも思い出になる。フレッシュなものは30kgにもなるそうだが、乾燥していることもあり、持ち上げた感じでは5kg程と思われた。それでも十分に大きい。