昨日北国から帰京して雑事を済ませた後、久々に古書市を覗いた。収穫殆ど無しと諦めかけたが、不思議な勘が働いて、先の戦争中の政府広報誌≪週報≫(情報局編集)の束を見付けた。前にも書いたように、≪週報≫には時々“国民合唱”の楽譜が載る(「週報」23冊の束~国民合唱10曲~大中寅二 2012/4/28(土) )。
他の記事には目もくれず、楽譜掲載の有無だけを確認して、結局5冊買った。単価100円は高からず、安からず、先ずは妥当な処だろう。
既に楽譜は入手済みのものが殆どだと思うが、資料の山に埋もれており、取り出して確認するのは容易ではない。とにかく気になるものは買っておこうという考えだ。
西條八十/大中寅二「アリューシャンの勇士」が載っているのは、昭和18年1月20日付け第327号だ。日本軍がアッツ、キスカ両島を占領して意気上がった束の間の誇らしげな中にも悲壮感溢れる歌だ。僅か4か月後にはいわゆる玉砕で敗退することになる。
裏巽久信/山田耕筰「アッツ島血戦勇士顕彰国民歌」(アッツ島玉砕の歌、昭和18年11月)と並べて聴いてみよう。