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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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Artubus (Arbutusの誤り)~ ヤマモモ ~ Myrica

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先日、近所の道端に何やら植物の実らしきものが散らかっているのが目に付き、よく見るとヤマモモであった。それもかなり大粒の熟した旨そうな実だった。見上げると、沢山実っているではないか。思わず手が出そうになったが、明らかに庭木であり、勝手に抓むわけにはいかない。急いで出掛ける途中でもあり、後ろ髪曳かれる思いでその場を去った。ただし、低いコンクリート縁石の上に落ちていた無傷の実2~3個を拾った。
 
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そのヤマモモを某氏に見せて話題にしたところ、某氏が何気なく呟いた。「ヤマモモはフランス語で何と言うのだろう」と。お相手をするほどフランス語に馴染んでいない当方、言葉が無かった。そもそも、ヤマモモをフランス語に訳さなければならない事情は全く無い。その時、たまたま某氏がフランス語に関心を持っていたのだろう。
 
という訳で忘れてしまってよさそうな些事だが、何故か気になり、機械翻訳サイトで調べてみた。
 
≪サイト1≫ ヤマモモ→Artubus と出た。しかし、逆検索すると、ArtubusArtubus となり、日本語に戻らなかった。これでは信用できない。大体、Artubus なんて、Arbutus に似過ぎている。偶然だが、Arbutus については以前話題にしたことがある、と記憶するのだが、ブログ内検索に引っ掛からない。やはり、呆けたかな。
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ともかく、Arbutus は“イチゴノキ”である。しかも、その果実はヤマモモによく似ている。西洋ヤマモモの別名があるそうだ。頭が混乱して来たが、ヤマモモ→Artubus は二重の誤りの産物であると思料される。
 
≪サイト2≫ ヤマモモ→Myrica Rubra→ヤマモモ これは逆検索も矛盾なく、言わば可逆翻訳となっている。ただし、Myrica Rubraはフランス語と言うより、ラテン語の学名だ。つまり、万国共通ということだ。念のため、これを第3のサイトでチェックした。
 
≪サイト3≫ Myrica Rubra→ヤマモモルブラ、Myrica →ヤマモモ、 Rubra→赤い

つまり、ヤマモモはMyrica で、MyricaRubra は“赤いヤマモモ”ということで一件落着。

 
ちなみに、artubus はラテン語には存在し、dativeplural of artusartusの与格複数)などの説明がある。“artus”は、“狭い、密な”などの意味である。
 

なお、ヤマモモは、英語では“waxmyrtle,bayberry,bayrumtree,waxberry,wildclove”だそうだ(世界大百科事典第2版)。このうち、bayberry が最も通りが良いようだ。

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