今日の写真ニュース、大いに気に入った:
“リング状に見える遠方銀河
アルマ望遠鏡で観測された約117億光年離れた銀河「SDP.81」。重力レンズ効果で本来の光がゆがめられ、リング状に見えている(国立天文台、アルマ望遠鏡提供)
東大の田村陽一助教らは、今年2月にアルマ望遠鏡が観測した、重力レンズ効果でリング状に見える約117億光年先の銀河「SDP.81」のデータを詳しく分析。アルマで得られた画像や奥行きの情報などから、重力レンズによる光のゆがめられ方を逆算し、本来の姿を再現した。”
何故気に入るかと言えば、我がかねての素朴な疑問にズバリ答えてくれたからだ。以前、当ブログで
“重力レンズの効果を示すと言われる写真では、同一天体の像が重力源を中心として同心円上に4個写っているが、何故4個なのか~”と書いたが(一般相対性理論100年~国際光年 2015~市民科学講演会 2015/3/21(土))、これは、“何故同心円にならないのか”という疑問の裏返しであった。
上記記事によれば、“重力レンズは、観測対象の遠方天体と地球との間に別の大質量天体(銀河など)があると、手前の天体が重力で空間をゆがめ、レンズのような働きをする現象。実際には一つしかない遠方天体の光が複数に見えたり、アインシュタイン・リングと呼ばれる円環状に見えたりする”そうだから、今度は、何故“複数に見えたり”するのかを想像しなければ気が済まない。
想像するに、重力レンズの作用をする大質量天体が単純な球状ではなく、程良く離れた複数の質量源から成る場合に、遠方天体が複数の像を結ぶのだろう。