静かな喫茶店のBGMでヴァイオリンの奏でる心地良いメロディー、考え事や会話の邪魔にもならず、耳に吸い込まれていく。
ヴァイオリニストのMさんが「これは○○○だ。」と呟いた。○○○はヴァイオリニストの名前であることは解ったが、聞き取れなかった。もともとその方面の知識など持っていないのだから当然だ。
手近の紙片に書いて貰ったところ、「イザベラ・ファンクーレン」だった。オランダ人だと言うので、
「イザベラ・ファン・クーレン」だろうと見当が付いた。
何故ちょっと聞いただけで誰が演奏しているのか解るのかと尋ねたところ、“ヴィブラート”だと言う。ヴァイオリンの演奏は、ヴィブラートに特徴が現れるのだそうだ。当方は素人だから、信じる他ないが、それにしても個人名まで本当に判るのか、不思議な気がした。
歌謡曲の分野であれば、歌手名は割合分り易いが、クラシック歌手となると、歌唱法や声質によほど特徴が無い限り、個人名までは当てられない気がする。
かのヴァイオリニストの名は、ネット検索で、「イザベル・ファン・クーレン Isabelle van Keulen 」と知った。試聴サイトで少し聴いてみたが、勿論何も得るところは無かった。美人らしいということだけは解った。
(写真は本人サイトから)