ジャコモ・プッチーニ作曲の歌劇《Turandot》(トゥランド(ット))のアリア、一般に歌い始めの歌詞から“Nessundorma”(誰も寝てはならぬ)の題で親しまれている歌を練習してみた。名だたるテノール達が渾身の力を込めて歌うこの曲を聞いて、いつかは自分も、と潜在的願望を抱いていた。
聞き覚えのお蔭で、音取りは捗った。問題は最後の長い高音の維持だ。五線譜の上方に加えた上第1線の上の音(所謂ハイCの半音下)から一音降りて(2点イ、A5)4拍で終わるように書かれているが、その直前にpocoallarg. と指示されている。実際には倍の8拍くらいに伸ばす人もいるようだ。
挑戦してみたが、最後の音(2点イ、A5)は4拍も持たなかった。途中でズッコケてしまう。腹筋を鍛えていないから、長くは支えられないということなのだろう。そもそも、普段は使わない音域だ。素人には無理なのかな。バリトンさんが調を下げて歌うのを聞いたことはあるが、それではやはり物足りなく感じる。張りのある高音の魅力を削いでは気の抜けたビールだ。
ということで、暫くは腹筋運動に精を出そう。泥縄だな。