開業二日目の（新）アカデミー向丘で今月2回目の例会練習を行った。音楽室は2階、２６㎡でこじんまりとした防音室で、旧アカデミーの薄暗い和室に較べると天国のようだ。ピアノの椅子は連弾仕様とでも言うのか、二人掛けだ。
望先生は急用で御欠席なので、急遽ヴァイオリニストＭ嬢に伴奏をお願いして、「我手の花」「春の潮だまり」「さくらさくら」「われら愛す」「北国の春」「君恋し」などを歌った。
フィナーレにラヴェルの「ツィガーヌ」を聴かせて貰った。何だかエキゾチックな、アラビア風のメロディーのようだなあと思いながら聴いていたが、曲名は演奏後に訊いて判った。
とにかく、超絶技巧を駆使する難曲であることは素人耳にも解る。突然の演奏だから、さすがに高速ピチカート箇所は“難しいなあ”と苦笑しながらペースを乱していたが、結構長い曲を暗譜しているのだから、感歎に値する。
新施設とあって、管理者側の気持ちも張り詰めており、しっかり監視が行き届いているようだった。入館者には声を掛けているし、ロビーで寛いでいる者には、それとなく利用者であるかどうかを確かめている。大事に使わなければ、という気持ちにさせられる。