久し振りに丸の内のランチタイムコンサートを楽しんだ。
プリマヴェーラ~ソプラノ春の歌声(クラシック)
冨平安希子(ソプラノ)、黒木直子(ピアノ)
“プリマヴェーラ”を検索したところ、primavera(イタリア語、ラテン語)= 春と解った。冨平安希子は初めて見る名前だ。
花の街 團伊玖磨/江間章子
この道 山田耕筰/北原白秋
霧と話した 中田喜直/鎌田忠良
さくら横ちょう 中田喜直/加藤周一
春の声 ヨハン・シュトラウスII世
別れの曲 ショパン (黒木 ピアノ・ソロ)
四月 フランチェスコ・パオロ・トスティ
ああ、私は夢に生きたい シャルル・グノー《ロミオとジュリエット》から
私が街を歩くと ジャコモ・プッチーニ《ラ・ボエーム》から
アンコール O mio babbino caro ジャコモ・プッチーニ《ジャンニ・スキッキ》から
日本歌曲を淡々と歌い始めたが、「さくら横ちょう」に向けて盛り上げていく様子が伝わって来た。一息入れて「春の声」で一気に声量全開となり、拍手喝采を浴びた。そのまま最後までソプラノの魅力を存分に聞かせてくれた。円熟の域に達し、声、技量とも絶頂期なのだろう。
それでも、トークでは、暗譜力の衰えた自分に比べ、4歳の娘さんがいつの間にか聞き覚えた歌をピアノで弾き歌いするのを聞き、羨ましくなったと仰る。
ヨーロッパで間近に見た名ソプラノがカーテンコールで秘かに一粒の涙を拭ったエピソードを紹介してくれた。嬉し涙ではなく、自分の不満足な歌唱に涙したのだそうだ。冨平さんには完璧に歌い切ったと思われたのだが。