「われら愛す」(作詩:芳賀秀次郎、作曲:西崎嘉太郎)を北国のさくらの会で試唱して2か月過ぎた。編曲は高浪晋一だった。資料によれば日比谷公会堂での発表会では、山田耕筰の編曲で歌われた筈なので、出来れば我々もそうしたい。
ついでに、歌詞で気になる箇所を改作したい。
1.われら愛す 胸せまる あつきおもひに
この国を われら愛す 不知火 筑紫のうみべ みすずかる信濃のやまべ
われら愛す 涙あふれて この国の空の青さよ この国の水の青さよ
赤字部分が特定地名であることに抵抗があるのだ。国民歌と銘打つからには、この国全体に懸る表現でなければならない。そこで、“うみべ”と“やまべ”を生かし、次のように変えてみた:
白波の 汐香のうみべ 緑葉のさやげるやまべ
2. われら歌う かなしみの ふかければこそ
この国の とおき青春 詩(うた)ありき 雲白かりき 愛ありき ひと直かりき
われら歌う おさなごのごと この国の たかきロマンを この国の ひとのまことを
無謀な戦争を仕掛けて敗れたからとて、占領軍総司令官に「日本人の精神年齢は12歳」と馬鹿にされたとの風説を信じるかの如く、国民歌の中で“幼な子の如く”(歌う)とまで卑下しなくてもよいのではないか。取り敢えず、“胸高鳴りて”としてみた。
“ロマン”も、カタカナ語の出現に唐突感を否めないが、我慢しよう。
準備は出来た。問題は音取りだ。楽譜を一瞥して、かなりややこしい音程が頻出することが判る。楽器で奏でて貰って覚えることにしよう。