川守田英二「日本ヘブル詩歌の研究 上・下」(日本ヘブル詩歌出版委員会1956、八幡書店 1987)を借りてチラチラ読んでいる。川守田英二氏は、謎の東北民謡「ナニャドヤラ」ヘブライ起源説の元締めである。曲名は川守田流では「ナギァド・ヤラ」である。
日本の(本来の)民謡の囃子言葉(多くは無意味な景気づけの掛け声と思われている。)には古代ヘブライ語由来のものが沢山含まれており、元々はエホバを讃える言葉などであったと言う。
何故ヘブライ語なのかと言えば、モーゼに率いられてエジプトを脱出したユダヤ人の一派が流れ流れて日本島に辿り着いて、原住民たるアイヌたちを辺境に追い払い、その後の日本歴史の主役になったからだとか。
したがって、古事記神話の神々もユダヤの末裔ということになる。神々の名前もヘブライ語に還元される。
解説するまでも無く、荒唐無稽の珍説であると思うが、本書は一見学術書の体裁を整えており、上下巻合わせて千ページを超える大作である。語源探索は別として、囃子言葉の収集資料として便利かも知れない。
それ以上に当管理人にとって貴重なのは、「ナニャドヤラ」の楽譜が掲載されていることだ。以前、この民謡がどのようなメロディーなのか、曲譜は無いのかと呟いたことがあったが、漸く手掛かりを掴んだのだ。音源はこれからだ。