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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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数学者・志村五郎⑧~東京5・25大空襲~ヤケアトツムタケ

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志村先生は先の戦争末期の頃には中学生で、勤労動員などを経験していた。勿論空襲も人並みに体験しており、防空壕掘りもなさったとのことである。アメリカ軍による東京の〈1945年の〉空襲としては、3.104.135.25の3回が大規模だったようで、「記憶の切繪図」に次の記述がある:
 
“五月二十五日の空襲のあと印象に残った事をひとつ書く。樹木などは葉はもえてしまって、黒焦げの幹と枝が少し残るのであるが、ほんの数日のうちに、その黒焦げの幹にオレンジ色の茸がびっしりと生えたのである。火事の焼跡などではその季節には普通の現象なのかも知れないが、何とも異様な風景であった。”(p.88
 
先生は書いていないが、この茸は「ヤケアトツムタケ」というもので、文字通り焼け跡に集中的に発生するキノコの代表格らしい。毒キノコとする文献もあるらしいが、実際はおいしいらしい。

木造建築の少なくなった都会では(火事場で)見るチャンスはあまり無いだろうが、郊外、林地、山中などの焼跡(たき火など)で見られる可能性があるそうだ。一回限りでなく、季節が廻ればまた生えるとも。
 
“幹にオレンジ色の茸がびっしり”と聞くと、衰えたサクラの幹に生えていいたカワウソタケを思い出す。(カリン異変~桜にキノコ~ナギの実 2014/10/11()
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(「きのこ 迷写真館」さんサイトから)

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(森林総研九州支所サイトから)


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