最近ある雑誌の目次に「モンティ・ホール問題」とあるのに目が止まり、本文を読んだところ、以前当ブログでも取り上げたクイズであった(偶然とは何か~数理哲学~三択鞍替え二択問題 2012/3/24(土))。クイズ要約を再掲する:
“箱が三つ置いてあり、うち1個には景品が入っている。回答者はまずどれか1個を選ぶ。景品が入っていれば貰える。
出題者は、その箱を開ける前に、回答者が選ばなかった二つの箱の一つを開けて、空であることを見せる。
その時点で回答者は、選択を変える(出題者が開けなかった方の箱に鞍替えする)ことが認められる。
変えた方が有利か、変えない方が有利か、差は無いか。”
正解は、“選択替えした方が有利(当たる確率が高い)”だが、その理由を数学的に説明されても、当管理人は釈然としなかったことを思い出した。
ところが、今改めてこの問題を考えてみたら、次のように、実に簡単に、単純に正解を得られることに気がついた:
最初に選ぶ箱(A)が当たりである確率は1/3である。選ばなかった二つの箱(B、C)のどちらかが当たりである確率は2/3である。B、Cのうち少なくとも一つは外れであり、出題者には既知であるので、それ(B)を開けて見せる。その時開けられなかった箱(C)が当たりである確率は、2/3であることが判る。何故なら、二つの箱(B、C)のどちらかが当たりである確率2/3すべてをCに帰属させる事が出来るからである。
やっと解ったのかと、頭の鈍さを嗤われそうだが、諸解説にもあるように、この問題はすぐれて心理的な盲点を突いたもので、多くの数学者が“選択替えしてもしなくても当たる確率は同じだ”と結論したそうなので、さほど恥じることもないだろう。