アトリウムコンサートを聴いてきた。ランチタイムではなく、夕方18:30~ の時間帯だから、ソワレと言うのかな。すると、ランチタイムコンサートは、マチネか。
マリンバ:音楽の十字路で ニューヨークを中心に活躍するマリンビスト名倉誠人の世界。
1 「五つの前奏曲」から 第一番ホ短調、第二番ホ長調 :H.ヴィラーロボス(1887-1959)
ブラジルの作曲家がギター用に作曲した。
2 森の影 :ロバート・パターソン(1970~)
アメリカの作曲家が名倉の好きなメトロポリタン美術館の絵に想を得て作曲(2009)した。
3 無伴奏パルティ―タ第三番ホ長調 BWV1006 :J.S.バッハ(1685-1750) 原曲バイオリン用。
第一楽章:前奏曲 連続する十六分音符が大砲を思わせる。
第二楽章:ルアー 以下5楽章はヨーロッパ各地の舞踏曲。
第三楽章:ロンド形式のガヴォット
第四楽章:メニュエットI&II
第五楽章:ブーレー
第六楽章:ジーグ
4 「エレジー」 :名倉誠人 友人の追悼(2012)
5 前奏曲とフーガ変ホ短調 :レーン・ハーダー 名倉の為に作曲(2012)
♭6個のこの調は♯の世界に隣り合い、両者の間の揺れを感じさせる。 曲中、長いポーズがある。
アンコール 黒人霊歌「深い河」 編曲:名倉誠人
どの楽器でも名人芸には度肝を抜かれる。中でも4本の撥を操るマリンバ奏者(マリンビストと言うらしい。)の妙技は、曲芸の趣がある。片手5本の指で2本の撥を楽譜通りに開閉しながら奏でるのか、それとも開角は一定なのか、見ていても判らない。手首の向きを調節しているのは見て取れた。
マリンバの低音域では、オルガンのような持続音を響かせるが、これはON-OFF操作できるのか。いわゆる現代音楽の範疇に入る曲もあったのだろうが、マリンバの柔らかい音色に包まれて、嫌悪感は催さなかった。癒し楽器だな。