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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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数学者・志村五郎④~外国語~発音

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「数学をいかに教えるか」は、数学以外の話題から記述が始まっており、一般の読者が自然に引き込まれる仕掛けになっている。当管理人は語学の話題が気に入った。志村先生は語学の断片的な知識をひけらかしているわけでは無いのだが、復習させて頂いた事項の幾つかを記録しておこう:
 
That is a good question. これは学校で、質問を受けた教師がよく発する第一声である。質問を奨励し、重視する欧米社会での儀礼的応答のように思っていたが、先生によれば、“それは確かに問題になり得る(だからよい質問である)”というニュアンスの真面目な言葉だそうだ。ましてや、教師の時間稼ぎの常套句などではないと。
 
close-up  “閉じる”のclose と“近い”の close の発音の違いに注意を向ける。これは受験生などは承知していると思うが、日本語で“クローズアップ”と言い慣わされているので、つい間違え易い。“クロウス・アップ”が正しいとのご指摘だ。ところが、手近のネイティヴ発音を聴くと、結構“クローズアップ”に聞こえることもあるから迷ってしまう。試験問題の場合には“クロウス・アップ”と答えるのが無難だ。
 
an advice ×、a piece of advice ○  これも受験英語の常識かな。忘れていたけど。
 
shoot 命令形で“吐け、白状しろ、言ってしまえ”の意味。アメリカのマンスフィールド駐日大使が着任会見で挨拶の後、“Shoot.”と言ったら会場が静まり返ったそうだ。これは、大使の思いがけない俗語に驚いたからではなく、意味が理解できなかったからなので、志村先生は記者一同の語学力に驚いているのだ。もっとも、大使ともあろう者が、そのような俗語を公の場で口走るべきではないと先生は窘めている。 
 
フランス語 「エトワール広場」とよく表記されるが、「エトワル広場」が正しい。étoile
 は soir(スワール)や noir(ヌワール)とは違う、とおっしゃるのだが、これもネイティヴ発音で“エトワール”と聞こえることがある。フランス文学者でも「エトワール広場」と書くのがお気に召さない。
 
数学者は厳密を尊ぶ。
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