いよいよ冬本番か、風が冷たい。気温が昨日と大差無い時間帯でも、湿度の低下が体感温度を下げる。寒さ対策で厚着すると、駅や電車、バスの中で汗を掻くことも多く、対応には気を遣う。冬は誰もが防寒仕様になることを前提として、公共の場所や交通機関は原則として暖房しないことにしたらどうだろうか。エネルギー消費の抑制で温暖化対策にもなるのではないか。
なあどと他愛の無いことを思いながらランチタイムコンサートに出掛けた:
第366回 素敵な昼下がり
ソプラノ 西友加/メゾソプラノ 橋本明日香/ピアノ福田大和子
Aプログラム12:05~
1. 浜千鳥 鹿島鳴秋/弘田龍太郎 [橋本]
2. 竹とんぼに 岸田衿子/木下牧子 [西]
3. 風を見たひと ロセッティ/木下牧子 [西]
4. ゆく春 小野芳照/中田喜直 [橋本]
5. ヴィラネル グリッサン/シャミナーデ [西]
6. アヴェ・マリア カッチーニ [橋本]
7. メモリー ミュージカル《キャッツ》から [西]
Bプログラム12:35~
1.オンブラ・マイ・フ ヘンデル《セルセ》から [橋本]
2.歌に生き、恋に生き プッチーニ《トスカ》から [西]
3.ひどい運命 ロッシーニ《アルジェのイタリア女》から [橋本]
4.花の二重唱 プッチーニ《蝶々夫人》から [二重唱]
5.ユー・レイズ・ミー・アップ グラハム/ロヴランド [二重唱]
演奏者の皆さん、プロの力量を発揮されているので、充分に楽しませて貰ったが、プログラムは比較的に地味な印象だった。普通は、締めの曲では盛り上げて歌い終わり、拍手喝采となるところ、静かに声を収めたので、聴衆の方も些か肩透かしを食った気分ではなかったか。尤も、こんな考え方をステレオタイプと言うのだろう。反省。
プログラム・ノートに、“アヴェ・マリア シューベルト、グノーと並ぶ三大アヴェ・マリアとして有名だが、本当の作曲者は不明である。”と書かれているのに驚いた。不勉強にして初耳だった。早速検索してみると、次のように解説されており(ウィキペディア)、再度驚いた:
~~~ヴァヴィロフは自作を古典作曲家の名前を借りて発表する事がよくあったが、
~~~没後十年を経てCD録音されたMaria Bieshu(1996)やイネッサ・ガランテのデビュー盤(1994)では作曲者が"D. Caccini"と表記され、ジュリオ・カッチーニの作として広まった。
~~~以上のような事実はCDや楽譜の楽曲解説では言及が無く、現在一般にはカッチーニ作品と誤認されている。
してみると、マスカーニのアヴェ・マリアよりも新しいではないか。それを差し置いて何故三大アヴェ・マリアに名を連ねることになったのか。マスカーニ版はさほど人気を博しなかったのか。