汽車の歌を検索して出てきた中に、北原白秋/中山晋平「汽車汽車走れ」というのがある。初見だ。
一、
タラタツタン ピイポツポ 汽車汽車走れ 機關車客車
ピストンピストン動いた,はけはけ煙を,ならせよ汽笛
さよなら ステーシヨン,さよならブリツヂ
タラタツタン シユツシユツシユ
ニ、
タラタツタン ピイポツポ 汽車汽車走れ 機關車客車
レールが光つた とべとべ林よ まはれよ野原
をぢさん旗出した 踏切お早よう 遮斷機の前だ
タラタツタン シユツシユツシユ
三、~ 五、
タラタツタン ピイポツポ 汽車汽車走れ 機關車客車
ピストンピストン動いた,はけはけ煙を,ならせよ汽笛
さよなら ステーシヨン,さよならブリツヂ
タラタツタン シユツシユツシユ
ニ、
タラタツタン ピイポツポ 汽車汽車走れ 機關車客車
レールが光つた とべとべ林よ まはれよ野原
をぢさん旗出した 踏切お早よう 遮斷機の前だ
タラタツタン シユツシユツシユ
三、~ 五、
曲はト長調2/4拍子、♩=86、軽く、と指示されている。前奏6小節、声部20小節なので、前奏から2番まで歌えば1分少々掛る。五番まで全部歌っても2分半の計算だ。語数が多いので、速い乗り物という汽車のイメージに相応しい。
この歌詞での汽笛のオノマトペは“ピイポツポ”で、日本人の耳には、当然ながら違和感が無い。“シユツシユツシユ”も蒸気排出音として自然に受け止められる。変わっているのは“タラタツタン”だ。これは、擬態語あるいは調子取りの囃し言葉だろうか。それとも、やはり擬音語だろうか。
擬音語だとすれば、鐘を鳴らす音だろうか。昔の蒸気機関車には紐を引いて鳴らす鐘が付いている絵を見たような気がする。
昨日取り上げた汽車関連3曲のうち、「汽車」(今は山中、今は濱 ( はま )、~)にはオノマトペが使われていない。未だ定着していなかったのかな(明治45年)。