ケネス・フォード/著「量子的世界像101の新知識」には、幾つか面白い記述があった。例えば、放射性原子核の残存数が指数関数に従うことについて、出発点と比べると、平均寿命での残存率は37%であり、半減期は平均寿命の0.693だという(p.108)。半減期は、勿論、残存率が50%となる期間である。
対比として、人間の場合を取り上げている。人間の場合、残存率(残存数)は指数関数に従わない。アメリカでは、人口の半減期は81年であり、平均寿命は77年であるという。
注意しなければならない。同じ「半減期」という表現だが、放射能と人間とでは、定義が違う。放射能では、半減期は(同じ核種では)普遍的な定数であるが、人口について言う場合は、出生数が半減するまでの期間の意味で使われている。出発点を出生時と限らなければ、半減期は変化する。
しかし、この計算、意外に難しそうだな。