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直感的量刑~裁判員~慣例的量刑

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世間の常識や、庶民感覚から外れた裁判結果に時々文句を言う。今回は次のニュースに基づいて一言:
 
裁判員判決見直し厳罰歯止め
 「量刑は直感によって決めれば良いのではない」-。女児への傷害致死罪に問われた両親の上告審で、求刑の1・5倍の懲役15年とした裁判員裁判の結論を破棄した24日の最高裁判決。裁判長を務めた白木勇裁判官は補足意見で、評議の前提として量刑傾向の意義を裁判員に理解してもらう重要性を指摘し、「直感的」評議を戒めた。裁判員の「求刑超え」判決が増える中、厳罰化への一定の歯止めともなりそうだ。(産経新聞 725()755分配信)
 
最高裁の判事たちが、裁判員は直感によって量刑を決めたと考えているとすれば、その根拠を示す必要がある。また、素人を小ばかにしたような言い方とも取れる。
 
仮に、裁判員たちが直感によって量刑を決めたとしても、それが不当であるとして却下するのなら、直感が悪いと決め付ける根拠も必要だ。
 
そもそも、裁判員制度を導入したのは、市民感覚を裁判に反映させようとの目的意識があったのではないか。それは、法律家の専門知識に捕われないことを許容するのだから、市民の直感も尊重することが前提になっているのではないか。
 
従来の判決における量刑を踏襲しなければならないとすれば、時代の趨勢、価値観の変化を反映させることはできない。今回の最高裁判決は、裁判員制度そのものの意義を没却するものだ。
 
問題を元に戻すようだが、“直感”とは何か、その定義も明らかにしないと議論は噛みあわないだろう。
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