近所の公立図書館が古くなった蔵書などを時々リサイクル本として無料放出する。そこで目ぼしい本を入手して大いに恩恵に与っている当方、今も数冊ストックして同時並行で読み進んでいる。
その内の一冊、東野奎吾「秘密」(文藝春秋1998.12.20 第8刷)全415ページ中66ページまで読んだ。消化率約16%とかなりの進捗だと思うが、未だ話の筋は見えてこない。スキーバスの転落事故に遭った妻が死に、娘(小5)が助かったが、妻の人格が娘の体に転移して生き残ったという立場の男が主人公のようだ。
スキーバス事故と言えば、最近ではいわゆる「軽井沢スキーバス転落事故」(2016年1月15日)が「犀川スキーバス転落事故」(1985年1月28日)以来の大事故だそうだ。その前にも「青木湖バス転落事故」(1975年1月1日)があり、いずれも長野県内、1月中の事故だ(ウィキペディア)。
本書の事故現場も長野県内の設定だが、時期は3月となっている。喜劇か、SFファンタジーか、それとも題名に相応しいミステリーか、予想不可能という段階である。
この二十年前発行の小説の題名「秘密」が昨日の日経夕刊14ページ(文化)のコラム≪読書日記≫(女優南沢奈央①)の見出しとなっていた。彼女がこれを文春文庫で読んだのは中1の時だそうだ。読書遍歴の出発点らしい。当方は終着点で読んでいる訳で、その相対年齢差は六十有余年にも及ぶ。