当会の稽古初めだった。メンバー二人が別件の用事で欠席だったので、ピアニストさんを含めて3人だけとなったが、予想外の充実した2時間となった。
来2月20日の発表会に向けて“弘田龍太郎特集”8曲を仕込むのに、練習は今日を含めて4回を予定している:
小 諸 な る 古 城 の ほ と り
鯉 の ぼ り
雨
お 盆 が 来 る か ら
雲 に 寄 せ る
秋 の 山
浜 千 鳥
春 よ 来 い
文 京 区 歌
楽譜が、合唱譜4曲、独唱譜4曲と半々になったのは全く偶然だ。“コーラス”を標榜している手前、独唱譜のままでは気が引ける。急遽、修飾を施すこととなり、あれこれアイディアを出し合った。ピアニストさんの専門的な素養に助けられて、ほぼ構想が固まった。あとは各人がしっかり歌うのみ。
「秋 の 山」は二部合唱で、殆ど問題無しの予定だったが、ピアニストさんが伴奏譜の数か所にミスプリの懸念を表明した。確かにそのように思われた。当方などは、通常、メロディー譜だけしか見ないから、全く気付かないのだ。
「雲 に 寄 せ る」ではもっと重大な問題を指摘された。“曲が後半転調している”との当方の何気ないつぶやきが切っ掛けになったのだが、我々の記憶による音程とピアノ伴奏との食い違いが明らかになった。実は、我々は転調などせずに歌っていたのだ。楽譜通りに歌えば、2箇所で半音だけ違いが出るというささやかな齟齬だが、気付いた以上、放っては措けない。
暫しあれこれ論じたところで、“転調はミスプリではないか”と、またもやピアニストさんの明晰な提起で、ほぼ結論が出た。確かに我々は転調無しで歌って来たのだ。つまり、今回使用した楽譜(歌集などに収載されたもの)は過去の楽譜(発表当時、週報などに収載されたもの)とは別刷りであることを思い出した。
例によってデジャヴュを催したので、当ブログ内を検索したところ、ずばり、この転調問題を取り上げていたことが判った:
僅か3年足らず前のことなのに、全く記憶に無かった。ボケぶりの感慨を記す事が少しずつ頻度を増していくような気がする。