先だって『「リンゴの唄」の真実 戦後初めての流行歌を追う』の読後感想を記した(「リンゴの唄」の真実~高倉彰~「カロリナ... 2018/11/11(日))。
実は同書に、「リンゴの唄」が英訳されて歌われたと書いてあって、1番の英語詞が掲載されていたことが、当方にとって最も貴重な情報であった。その出典(時事英語研究 2巻 6号 (1947年7月))も記されていたので、手近なところで閲覧できないかと検索したところ、幸いにも都立図書館に所蔵されていることが判った。
都立中央図書館は些か交通不便なのだが、背に腹は代えられず、予約を入れて、用意できた旨の連絡を得てバスや電車を乗り継ぎ、目的の英訳詞1-4番のコピーを入手した。
TheApple Song (RINGO NO UTA), English words by Henry H. Armstrong
Let my lip approach its cheek,
Just an apple’s all I want,
There it hangs beneath the heavens
Blue, so silently.
Apples don’t say a word but I can see with certainty.
What they are thinking now; thinking now.
O-o charming apple mine; charming little apple mine.
(以下、略)
日本語歌詞からはとても思いつかないような、つまり、如何にもネイティヴによる作詞と感心させられる英語であるが、逆に、原詞にどれほど忠実なのか、疑問無しとしない。が、ここは歌の文句通り“黙って”この訳詞で歌うことにしよう。
資料の掲載歌詞には“此の英訳は節に合せて歌えます”と傍注がある。楽譜は付いていないが、和英対訳で横並びとなっており、試唱に便利である。
譜割り(詞割り?)は歌い手に任されることになる。常識的に一定の型に嵌る部分が殆どであるが、ある程度の自由度もある。“みんなで歌”うには楽譜に書き込んだ方が好いだろう。ひと作業になるが、近いうちに取り掛かろう。
ところで、ネット検索したところ、次の音源で達者な英語版「リンゴの唄」を聴くことが出来た:
Japanese song in English: "Apple song" (りんごの歌)
vocal chorus by Grace Amemiya