ハワイ・マウナケア山頂のすばる望遠鏡が停電で運用できなくなった件(ハワイ時間2018年9月13日)について、当局による第4報(最終報)が公示された:
マウナケア山頂域の大規模な停電による共同利用観測への影響について (最終報)
2018年10月17日 (ハワイ現地時間
~マウナケア山頂域全体で発生した大規模な停電に際して~すばる望遠鏡は観測を一時中止しました。その後の仮復旧作業により、10月2日の夜から一部の観測装置を用いて共同利用観測を暫定的に再開し~ また、10月16日からは~観測を実施できるようになりました。
ただし~仮復旧の状態で~完全な復旧にはなお時間を要する見込みであり、すばる望遠鏡の安全な運用に向けて、ハワイ観測所では引き続き対策を講じます。
国立天文台ハワイ観測所長吉田道利
仮復旧とは言え、予定していた観測を実施できるようになったのは同慶の至りである。
しかし、以前にも指摘したように(2018/10/8(月)、2018/9/23(日))、停電時にも観測が中断されないよう設置されている無停電電源 (UPS)が停電時に機能しなかったのは何故か、また、その復旧に手間取っているのは何故かなどについて、一切言及されていないのは不思議である。
素人衆に説明するには技術的に過ぎるとの判断があるのかも知れないが、常識人なら誰もが抱く筈の疑問点について、情報提供を行う姿勢が見受けられない状況では、何か当局にとって不都合な事態を隠しているのではないかと疑われても仕方がないだろう。
電源喪失と言えば、2011年の3.11原発事故を連想するのは自然である。望遠鏡が動かなくなっても外部に災害をもたらす恐れは無いので、原発ほど神経質に捉える必要は無いだろう。
しかし、重要な観測事業が一時的にもせよ滞ることで、大きな成果を逃す可能性は無視できない。多大の事業費の投資効果が損なわれるだけの経済的問題と軽く考えてはいけない。
今回の最終報を以って文字通りの幕引きとせず、UPSの完全復旧が成って、故障の原因解明も為された暁に、明解な報告が公表されることを期待したい。
蛇足:日付数字遊び 本日の西暦8桁表示から出発して、素数との出会いを楽しんだ:
20181020,2018102, 1028201, 128201, 12821, 102821=229×449, 10282001,100282001=23×23×163×1163, 1000282001,1002820001, 1000028200001, 1000000282000001,1000000282000001,
太字が素数を示す。数字列12821が素数産生力に富むように見える。
素数ではないものの、因数分解で面白い形になるものもある:
102821 =229 × 449
100282001= 23 × 23 × 163 × 1163