今月は隣接区の集会施設で≪敬老の集い≫が開催されている。施設が26か所もあるので、ほぼ毎日どこかで開かれているようなものだ。
当方の在住区ではその種の催しは無い。そもそも、集会施設の類いは貧弱で、数も少ない。
コーラスのグループ活動の会場として利用できるのは、これら集会施設と生涯学習施設である。当区の場合、集会施設にはピアノ常備の部屋が無いのに対し、隣接区では各施設にピアノが(しばしば複数)ある。当方お気に入りの≪歌う会≫もそれらピアノ常備室で開かれる。
と言う訳で、越境利用させて頂いている次第だ。≪敬老の集い≫では参加者に対し、飲み物と赤飯などのお土産まで下さる。区外からの越境者も差別しない度量の広さに頭が下がる。
今日出掛けたのは、お土産目当てではなく、集いの目玉として、本格派らしい女声トリオのコンサートがあると知ったからだ。前座に幼児の合唱があると判っていたので遅めに到着したところ、既にプログラムの三分の一程を過ぎていた。
それでも、しっかりしたソロ、デュエット、トリオなど聴くことが出来た。お一人はピアニスト本職ながら、ソプラノとしても出演していた。プロフィールによれば、彼女を含めてお二方がイタリア留学組という贅沢な組み合わせだ。音楽ホールでのコンサートであれば、○ン千円の拝聴料を差し上げねばならないかなと思ったりした。
お一人がロシア民謡「黒い瞳」を披露した。ロシア語で、立派な発音であった。覚えておこう。プロフィールを拝見すると、師事した先生の中にロシア人らしき名前があった。
最後は「みんなで歌いましょう」の部で、“青い山脈”、“知床旅情”、“遠くへ行きたい”、“ローレライ”を斉唱し、また、アンコール曲中の“夏の思い出”もお奨めに従って唱和し、大満足の一日であった。
それにしても、少なからぬ区民税を納めている自区にこのような施設も行事も無く、隣接区にお邪魔しているのは些か気が引ける。文(ふみ。文化でなく文学か?)のみやこ(京)を称する区であるが、年寄り及び音楽に対して冷淡なように思うのは、僻みか。
参考:寺嶋真衣子、三ツ矢淳子、大坪由里、武蔵野音大、豊島区、区民ひろば西池袋