猛暑がぶり返した。既にバテバテの老躯に鞭打つようにして施設訪問コンサートに参加して来た。
集合時間が12:30となっていたが、他用の都合で11:50頃に施設の前に着いてみると、先着したメンバーが二人、屋外のベンチに掛けて待っているではないか。既に35℃になっていたと思われるのに、施設に遠慮して外で時間をつぶしていたのだ。
如何にボランティア活動とは言え、そこまで遠慮することも無かろうと、彼らを促して入館した。既に控室の準備が為されていた。その後、出演者たちが三々五々到着し、予定通りリハーサルが始まった。
暑さの所為か、楽器班も、コーラス班もチグハグだった。当方は齢の所為で低音域が苦手となっていて、唐突に1オクターヴ上で歌ったりした。ドサクサ紛れで平静を装ったものの、顰蹙を買っていたかも知れない。本番でも同様に自我を通した。お客さんには聞こえているのだろうか、気懸りではある。
“Danny Boy”男声二重唱を3人で歌うのがなかなか微妙な塩梅だ。専任バスは強力なので、テノール二人にすればバランスは良いと判っている。
しかし、前々回バス1、テノール2で歌った時、その強力なバスがどうも音取りできていないように思われたので、今回当方もバスに回って歌うことにした。声量バランスは悪いのだが、結果的には正解だったようだ。音取りに自信が無いと、声がどうしても遠慮がちになるからだ。
指揮者であるソプラノさんが今季は「あざみの歌」をソロで聴かせるのだが、面白いことに2番を歌う際に、歌詞の特定の部分が1番の対応部分に置き換わるのだ。演後にそのことを話題にすると、彼女もそれを自覚していた。演奏中に直ちに気が付くようで、さり気無く正しい歌詞に戻るところは、さすがヴェテランだ。
このグループは各季節3か月は原則として同じプログラムで通すことにしているので、時として季節外れの歌を歌うことになる。今回のように、8月下旬に「夏の思い出」というのは当方としては何とも落ち着かない気分になるのだが、一般的にはどうなのだろうか。気にするほどのことではないのか。
先だって、プログラムの一部を毎月入れ替えたらどうかと提案したところ、全く無視されてしまった。季節にきめ細かく対応することのメリットを理路整然と説明したつもりなのだが、論理的でない反論を力強く展開されてしまった。それで皆さん納得してしまう集団心理はどう理解するべきだろうか。