雨に降りこめられた時は、読書か数字遊びに耽る。図書館からタイミング良く希望の本を取り寄せられない場合は数字遊びだ。最近の成果?を概略記録しておこう。
素数探索は、なかなか整理しづらいものだが、今回は対称型に絞った。対称型というと、先ずは左右対称を思い浮かべる。例えば、12321 とか、45611654 とか、表記した数の中央部で折り畳むとピッタリ重なるタイプだ。桁数が奇数、偶数で性質に違いのありそうなことが直感される。
問題を扱い易い簡素な形の数に絞り、以前から関心の有った“a00…0b0…0a ”の形の素数の現れ方を見ることにした。“a、b”は“0”でない1桁の数字である。ただし、“a”は素数要件から、“1、3、7、9”に限られる。当然ながら、“b”の両側の“0”の個数は等しくする。“700030007”の如くである。
この条件では36通りの“aba”があるが、そのうち、明らかに素数とはならない組合せがあり、それらを除くと、24通りに減るので、手頃な規模だ。と言っても、それぞれについて桁を累次増やして行く(当面は100桁程度)ので、作業はそれなりの量になる。
素数判定機サイトで、根気よく“aba”タイプ24通りのそれぞれについて100桁程度まで調べた結果、110個の素数が見付かった。問題はその現れ方(分布)であるが、全体として、大きな桁での素数頻度が下がるのは想定通りである。
その状況でも、何か特異な傾向が見られないかと言うと、無いことも無いが、何分にもデータが限定的であるので、その範囲での局所的現象に過ぎないかも知れない。その限定付きで次のようなことが挙げられる:
桁の増加と共に素数頻度が単純に減少するものでもなく、山あり谷ありで、桁により素数との相性が異なるのかも知れない。例えば:
桁 11 13 15 21 35 57 95
素数個数 4 7 2 3 6 3 4
末尾が“3、5”の桁に出現頻度が高い。
桁ごとの頻度のばらつきの大きいことの一面として、全く素数の現れない桁がある。特に、61桁から91桁 までの間に集中している。
個別的な現象だが、“949”タイプの対称数は100桁辺りまででは素数にならない。
この後は、“abc”タイプを調べてみよう。例えば、“700080001”のような数である。左右対称とは言えないが、累桁の“0”に関しては対称形である。
附録: 343=(3+4)3