偶には時事問題に容喙してみよう。些細と言えば些細、重大と言えば重大な、微妙な問題だ。先ずは、容喙する気にさせられたニュースから:
堺市立のスポーツ関連10施設で2015~16年度分の運営に関する公文書155件が作成されず、不手際を取り繕うため作成日を偽った文書をその後に作り、正規に手続きしたように装っていたことが分かった。つじつま合わせのため退職したり異動したりした職員に押印させていた。市は「公文書の正当性が疑われかねない」と不適切な行為だったと認め、関与した職員3人を口頭注意にした。(毎日新聞)≫
中央政府に於いて文書の改ざんや隠蔽、不法廃棄が横行している今、一自治体に於ける“つじつま合わせの文書事後作成”など目くじら立てるに値しないような気もするが、個人的に思い出すことがある。
二十年近くも前のこと、某自治体において、辻褄合わせの日付けによる文書を大量に作成していた。文書の内容に照らせば、物理的に不可能な日付であった。それを指摘すると、担当者は、作成日遡及をあっさりと認めた。
全く罪悪感の無い態度の理由を探ると、そのような文書処理は“(かつての)大蔵省も会計検査院も”容認していると公言された。昔から、辻褄合わせの文書処理は、中央でも地方でも、普通に行われていたものと想像される。
辻褄合わせが日付けに限られているという保証はない。公的文書全体の信憑性が揺らぐことになる。