Paulo Ribenboim (著), 吾郷 孝視 (翻訳)「素数の世界」(共立出版; 第2版2001/10/20)の中に、次のような記述があった(p.100):
≪すべての桁が素数であることが知られている最大の素数は
7532 x {(10の1104乗 - 1)/(10の4乗) + 1}
であり、これは1988年にDubner によって発見された桁数が1104の数である。≫
数回読み返したが主旨を理解できなかった。日本文として不明のところは無い。ただ、内容に意味が有るようには思われなかった。
ある思い付きを確かめるべく、この数式を普通の形の数に還元した:
{(10の1104乗 - 1)/(10の4乗) + 1}は、「10001000….10001」である。「1000」が275組続き、末尾に「1」を付加した1101桁のすである。
これに「7532」を掛けると、「75327532….7533」という1104桁の数になる。「7532」が275組続き、その後に「7533」が付く。
確かめようとした思い付きとは、「7532」が何組であっても数「75327532….7533」が素数になるのではないかということであった。それはあり得ないと初めから気付くべきであった。ただ、≪24桁の自然数「753275327532753275327533」は素数の可能性が高い≫と判定されたのがせめてもの救いか。
出発点に戻って頭を空っぽにしてみたら、≪すべての桁が素数である≫とは単純極まる、そのままの意味であること解った。その数に使われているどの数字も素数であると言っているのに過ぎないのだった。